世界最大規模 テクノロジー見本市開幕 AIなど最先端技術を展示
2025年1月8日 17時15分 自動車
世界最大規模のテクノロジー見本市が、アメリカのラスベガスで7日から始まりました。生成AIの活用などによって、視覚や聴覚といった人の五感を補うことができる最先端の技術が展示されています。
ラスベガスでは7日、国内外から4500社以上が参加する世界最大規模のテクノロジー見本市「CES」が開幕しました。
会場では、生成AIの活用などによって、視覚や聴覚といった人の五感を補うことができる最先端の技術が展示され、アメリカのスタートアップ企業は聴覚に障害がある人向けのメガネ型の端末を開発しました。
レンズの部分に、会話をしている相手のことばが瞬時に文字情報として表示される仕組みで、生成AIが活用されています。
ルーマニアの企業が展示したのは、AIを活用し視覚障害者向けに開発した頭に装着する形の端末です。歩行中に人やモノにぶつかりそうになると、額に振動が伝わり安全な方向を知らせる仕組みだということです。
会場では日本企業も数多く出展し、このうち大手化粧品メーカーでは、AIで顔を認識する技術や高速のプロジェクションマッピングを使って、瞬時にメイクを疑似体験できる技術を展示していました。
次世代EV 日本メーカーの発表も相次ぐ
ことしは、車の安全性能や快適性を高めるための鍵となるソフトウエアに関する展示が目立っています。
日本メーカーの発表も相次ぎ、このうちホンダは、来年から世界展開するEVに、独自に開発した「ASIMO OS」という車載用のソフトウエアを搭載すると発表しました。
一定の条件で人に代わってシステムが運転する「レベル3」の自動運転を目指すとしていて、ドライバーは前方から目を離して動画を見ることもできるということです。
ソニー・ホンダモビリティが来年から日米で投入するEVには「AIエージェント」と呼ばれる自律型のAIが搭載され、車が人格を持つかのようにドライバーと対話できるということです。
さらに運転席の前には大きなパネルが設置され、映画やアニメを視聴したり好きなゲームのキャラクターを表示させたりできるなど、車内での新たな楽しみ方を提案しています。
このほか、中国のメーカーは、さまざまな機能をソフトウエアで制御する車を出展し、会話しやすいよう車の座席を対面の形に移動できる機能などを紹介していて、各社の間でソフトウエアの開発競争が激しくなっています。
CESは10日まで開かれ、およそ14万人の来場を見込んでいます。